Thursday, May 18, 2017 10:47 AM

自民、年内にも憲法改正案 9条や教育無償化を議論

 自民党は、安倍晋三首相(党総裁)が2020年の改正憲法施行を提起したことを踏まえ、早ければ年内にも党の改憲案を取りまとめる方向で調整に入った。党幹部が18日、明らかにした。党憲法改正推進本部の態勢を強化し、9条への自衛隊明記や教育無償化、大災害時の緊急事態条項を中心に議論する方向。公明党とも速やかに協議入りしたい考えだ。ただ、民進党などの野党は首相発言に反発を強めており、自民党の思惑通りに進むかどうかは見通せない。

 自民党の二階俊博幹事長は18日午後、保岡興治・党憲法改正推進本部長と党本部で会談し、同本部の態勢を拡充する方針で一致した。6月から党内論議を本格化させ、来年以降に改憲案を衆参両院の憲法審査会に提示して各党と論議を深めたい考えだ。二階氏は保岡氏との会談で「任せるからしっかり頑張ってほしい」と述べた。

 党憲法改正推進本部の態勢拡充と改憲案策定には、首相に近く、安全保障関連法を巡って公明党と事前協議した高村正彦副総裁も関与する見通し。二階氏や茂木敏充政調会長らもメンバーに名を連ねる予定だ。9条などの改憲項目ごとに議論を主導する担当者を置く案も浮上している。二階、保岡両氏の会談に先立ち、首相は高村氏と国会内で会談し、改憲案策定に協力を要請した。(共同)