Thursday, May 18, 2017 10:48 AM

外交デビュー、疑惑が影 トランプ氏5カ国歴訪へ

 トランプ大統領は19日、就任後初の外遊で中東と欧州計5カ国の歴訪に出発する。イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の中心地を回り「宗教を超えた結束」を訴えた後、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議や先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)に出席、華々しい外交デビューを狙う。

 だが、ロシアに機密情報を漏らしたとされる疑惑が表面化し、同盟国との信頼関係構築はつまずいた。ロシアを巡る疑惑で連邦捜査局(FBI)長官に捜査中止を求めた疑いも浮上。特別検察官も任命され、大統領不在の間に米政治の混乱が拡大する恐れもある。

 ニューヨーク・タイムズ紙はニクソン大統領が1974年、ウォーターゲート事件のさなかに中東を訪問したことを引き合いに、今回の歴訪を「政治の嵐からの逃避行」と皮肉った。(共同)