Friday, May 19, 2017 10:23 AM

石垣で国内最古の全身人骨 旧石器時代に葬送思想

 沖縄県・石垣島(石垣市)の「白保竿根田原洞穴遺跡」で2016年までの調査で見つかった旧石器時代の人骨が、全身骨格がほぼ残った人骨としては国内最古の約2万7000年前のものとみられることが分かった。同県立埋蔵文化財センター(西原町)が19日発表した。人為的に安置されていたとして、旧石器時代に人を葬る思想があったことをうかがわせ「墓域を国内で初めて確認した」と説明している。

 これまで最古とされていたのは、沖縄本島南部で発見された「港川人」の約2万2000年前。同センターの金城亀信所長は19日の記者会見で「日本の人類史に新たな一ページを刻むことができる重要な発見だ」とした。

 少なくとも19体分以上の骨があることも分かり、旧石器時代の人骨発掘としては「世界最大級」(同センター)という。(共同)