Friday, May 19, 2017 10:24 AM

秘密廃棄、初の妥当判断 防衛、経産省の93文書

 特定秘密保護法の運用状況を検証する内閣府の佐藤隆文独立公文書管理監が2015年12月から17年3月までの運用を調査した結果、特定秘密が含まれる防衛、経済産業両省の計93文書の廃棄を妥当だと判断したことが分かった。内閣府が19日公表した。廃棄妥当の判断が示されるのは初めて。公文書管理監の判断を踏まえ、両省は内閣府の公文書管理課との調整を進め、廃棄の手続きを進める見通しだ。

 93文書の内訳は、防衛省が6件で外国政府との画像情報協力に関する知識など、経産省は87件で、提供を受けた衛星画像だという。両省から公文書管理法に基づき、歴史公文書に該当しないとの報告が内閣府にあったため公文書管理監が詳しい理由を聴取するなどした。

 公文書管理監による秘密指定の検証は、特定秘密保護法の運用基準で定められている。特定秘密が含まれた保存期間が1年以上の行政文書は、廃棄される前に公文書管理監が適否を判断する仕組み。(共同)