Monday, May 22, 2017 10:43 AM

エルサレム移転、先送りか 米大使館、判断期限迫る

 トランプ大統領が公約に掲げた在イスラエル米大使館のエルサレムへの移転を先送りするとの見方が広がっている。仲介に意欲を示す中東和平交渉への悪影響を回避するためだ。移転可否の判断期限は今月中で、22日からのイスラエル訪問中に移転を発表する可能性も指摘されていた。

 イスラエルは1967年の第3次中東戦争で占領、併合した東エルサレムを含め、エルサレム全域を「不可分の永遠の首都」と主張し大使館移転を求めている。だがパレスチナは東エルサレムを将来の首都と位置付けており、国際社会は交渉での解決を要請、大使館は商都テルアビブに置く。

 米大使館移転が問題視されるのはイスラエルの主張を認めることにつながるためだが、米議会は95年に移転を定めた法案を可決。歴代大統領は外交、安全保障上の理由から半年ごとに延期を繰り返してきた。最後の延期判断はオバマ前大統領の昨年12月1日で、トランプ氏は今月中に移転可否を判断する必要がある。(共同)