Thursday, May 25, 2017 10:56 AM

加計文書「確実に存在」 文科前次官が会見で証言

 文部科学省の前川喜平前事務次官は25日、東京都内で記者会見し、安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計学園(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、「総理の意向」などの文言が含まれる記録文書について「確実に存在していた」と強調した。計画への国の対応を「行政の在り方がゆがめられた」と批判した。計画に携わった事務方トップの証言で、文書の存在や内容を否定する政府の姿勢に疑問の声が強まるのは必至だ。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は前川氏の証人喚問を要求する方針で、安倍首相出席の衆院予算委員会の集中審議開催も求める。前川氏は証人喚問の要請があれば応じる意向を示した。

 加計学園は政府の国家戦略特区制度を使い、愛媛県今治市に岡山理科大の獣医学部新設を計画。民進党などが入手した文書は、昨年11月に特区の諮問会議で獣医学部の新設要件が決まる前に、特区を担当する内閣府とのやりとりを文科省が記録したものとされる。加計学園の選定が前提ともうかがえる内容が含まれ、内閣府側の発言として「官邸の最高レベルが言っている」「総理の意向だ」と記載されていた。(共同)