Tuesday, May 30, 2017 10:16 AM

「総理の代わり」と要求 加計学部新設で補佐官

 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画に関連し、前川喜平前文部科学事務次官は30日、和泉洋人首相補佐官から昨年9月上旬、国家戦略特区制度による獣医学部新設の手続きを促されたとのコメントを公表した。「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」との趣旨の発言があったとも明らかにした。前川氏は同学園の選定が前提と受け止めたとみられ、野党は首相の意向が背景にあったとみて政権追及の姿勢を強める構えだ。

 和泉氏は30日夜、共同通信などの取材に応じ、「そんなことを言った覚えはない。総理からの指示もない」と述べた。

 安倍首相は30日の参院法務委員会で、1993年衆院選で初当選した頃、学園の役員を数年間務め、年間14万円の報酬を得ていたと説明。「はるか昔のことだ」と語った。質問した民進党の小川敏夫氏は、前川氏の証人喚問を要求。首相は「委員会がお決めになることだ」と事実上拒否した。(共同)