Thursday, June 01, 2017 1:37 PM

退位法案、9日にも成立 菅氏「先例になり得る」

 天皇陛下の退位を実現する特例法案は1日の衆院議院運営委員会で、自民、民進、公明、共産、日本維新の会、社民各党の全会一致により可決された。1日だけの審議で採決となった。法案は2日に衆院を通過し、9日にも参院で成立する。皇族減少対策として「女性宮家」創設検討を政府に求める付帯決議も採択。自由党は事前に退席した。菅義偉官房長官は答弁で、法案について将来の天皇が退位する際の「先例になり得る」と表明した。

 退位の意向をにじませた陛下の昨年8月のビデオメッセージを契機とした有識者会議の議論や、国会の各党派の事前協議を踏まえて政府は先月、法案を閣議決定。提出後はスピード採決となった。

 菅氏は議運委で、皇族減少対策を巡り「法施行後の具体的な検討に向けて適切に対応したい」とし、法施行前も含め、何らかの検討をする考えを示唆した。「先延ばしできない重要な問題だ」と明言し、「国民世論の動向に留意しつつ、適切に検討したい」と述べた。(共同)