Thursday, June 01, 2017 1:37 PM

ブラックホール斜めに合体 米チーム、重力波3回目

 時空が揺れる重力波を世界で初めて観測した米大学などの研究チーム「LIGO」が1日、重力波の3回目の検出に成功したと発表した。お互いの回転の向きがずれた二つのブラックホールが、斜めに合体して発生したとみられ、チームは「今までに知られていないブラックホールの性質を捉えた」としている。

 合体する二つのブラックホールは、合体前に互いの周りを回る「公転」をしながら、自分自身も「自転」をしている。これまでに観測した2回の重力波は、公転と自転の軸が同じ向きにそろった合体だったが、今回は少なくとも一方のブラックホールの自転軸が斜めになっていたことが詳細な分析で判明した。

 軸がそろったブラックホールは、お互いを回る二つの恒星がほぼ同時にブラックホールに変化してできる。今回のように軸がずれたブラックホールは、宇宙空間で別々に生まれ、次第に近づいてペアになったと考えられている。(共同)