Thursday, June 01, 2017 5:47 PM

米、パリ協定離脱表明 トランプ大統領、公約実現

 トランプ大統領は1日、190カ国以上が参加する地球温暖化防止の枠組み「パリ協定」から米国が離脱すると表明した。世界第2位の温室効果ガス排出国である米国の離脱は協定の実効性を損なうことになり、国際的な温暖化対策への大きな打撃となる。「経済活動を圧迫する」と協定離脱を主張してきたトランプ氏は、公約の実現をアピールし支持率回復を図る。

 米国内の雇用促進や化石燃料産業の振興を優先するトランプ政権は、既に国内の温暖化対策の見直しに着手しており、温暖化防止に逆行する姿勢がより鮮明となった。

 大統領選中からパリ協定を批判してきたトランプ氏は、今年4月にも「中国、ロシア、インドや他の国々は、米国と比べ実質的に何も負担していない」として、協定は不公平だと強調。5月末にイタリアで開かれた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)では、各国首脳がトランプ氏に協定残留を促していた。(共同)