Friday, June 02, 2017 11:02 AM

米大企業に「失望」の声 離脱表明、石炭産業歓迎も

 トランプ大統領が地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」からの離脱を表明した1日、米国の大企業からは「失望した」との声が相次いだほか、助言役としてトランプ氏を支援してきた経営者にも離反する動きが出た。一方、石炭産業からは歓迎する声もあった。

 「気候変動は事実だ。離脱は米国や世界にとって良くない」。電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は1日、ツイッターにこう投稿。大統領に経済政策を助言する組織のメンバーを辞任するとも明記した。環境を重視する企業は、各国や米国内の各州が規制を強める中で、環境対応の技術開発に多くの資金を投じてきた経緯がある。

 電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフ・イメルトCEOも「失望した。産業界は政府に頼らず、(対策を)リードしなければならない」とツイッターに投稿。ニューヨーク・タイムズによると、IT大手アップルのティム・クックCEOは5月30日、離脱はビジネスに悪影響を及ぼすとトランプ氏に伝えた。(共同)