Friday, June 02, 2017 11:04 AM
米、パリ協定離脱で孤立 途上国支援も放棄
トランプ大統領が1日、地球温暖化防止の枠組み「パリ協定」の離脱を表明した。途上国の温暖化対策支援も放棄し、地球規模の課題に背を向ける姿勢を鮮明にした。一方、2日にブリュッセルで会談した欧州連合(EU)と中国の首脳は、パリ協定履行の決意をうたう共同声明を発表。温暖化対策の国際協力は米国不在の新たな局面を迎え、「米国第一」を掲げるトランプ氏の下、米国の孤立が深まりつつある。
1日の演説でトランプ氏は「他国が米国に協定残留を求めるのは、自国を経済的優位に立たせるためだ」と国際社会に批判の矛先を向け、パリ協定が自国経済の足かせになると主張。途上国に対する温暖化対策支援も「米国の富を持ち出している」と問題視し、直ちに財政負担を停止する考えを示した。
パリ協定には190カ国以上が合意し、加わっていない国はシリアとニカラグアだけ。中国の李克強首相とEUのトゥスク大統領、ユンケル欧州委員長は1、2の両日、ブリュッセルで会談し、パリ協定の重要性を確認した。(共同)
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