Tuesday, June 06, 2017 11:04 AM

5人に放射性物質付着 茨城の原子力機構研究棟

 6日午前11時15分ごろ、茨城県大洗町にある日本原子力研究開発機構の「大洗研究開発センター」の燃料研究棟で、男性作業員5人が機器の点検中、手袋や靴に放射性物質が付着した。5人に外傷はなかったが、うち3人の鼻の中からアルファ線を出す放射性物質が最大で24ベクレル検出された。機構は「微量とは言えないが、ただちに健康に影響はない」とし、内部被ばくの有無を確認している。外部への影響はなかった。

 機構によると、作業員は20〜50代で、放射性物質の飛散を防止する室内で貯蔵容器を開けると、中のビニールバッグが破裂。入っていた放射性物質300グラム弱の一部が漏れたとみられる。作業員は鼻と口を覆う半面マスクを着けていたが、隙間から吸い込んだ可能性がある。5人とも体調不良は訴えていない。

 機構は、作業をしていた室内で空気中のプルトニウム濃度が上昇したため立ち入り禁止にした。センターの敷地境界の放射線量に変化はないとしている。(共同)