Wednesday, June 07, 2017 11:14 AM

退位特例法案9日成立 参院委可決、女性宮家決議

 天皇陛下の退位を実現する特例法案は7日の参院特別委員会で全会一致により可決された。衆院と同じ文言の「女性宮家」創設検討を政府に求める付帯決議も採択。自由党は採決前に退席した。法案は9日の参院本会議で可決、成立する運びだ。委員会での審議は、衆参両院ともそれぞれ1日だった。7日の特別委の質疑で、菅義偉官房長官は皇位継承の在り方について「男系男子というものであるので、そこはしっかり引き継いでいきたい」と強調した。

 菅氏は、女性天皇の是非を問われ「男系継承が古来、例外なく維持されている重みを踏まえ、引き続き検討する」とも語った。戦後に皇籍離脱した「旧宮家(旧皇族)」の復帰については「それを含めて皇室制度に関して各種の議論がある。これまでの経緯を検証するなど検討を行っている」と述べるにとどめた。

 退位して「上皇」となった後の陛下の活動を巡り「新たなお立場を踏まえ、宮内庁で十分な検討を行い、個別に相談を申し上げる」と言明。退位に当たり式典を行うかは「退位までの具体的手順を整理する中で検討する」とした。上皇の葬儀「大喪の礼」の在り方については、昭和天皇の「大喪の礼」が閣議決定された経緯に触れ、国民意識などを勘案して決める方針を明らかにした。(共同)