Thursday, June 08, 2017 10:47 AM

 欧州連合(EU)欧州委員会は7日、各国が個別に行っている武器の研究開発や調達などを共同で行い、防衛力向上と支出効率化を図る「欧州防衛基金」の設立計画を発表した。年内に試験的に運用を始め、2021年以降は年間55億ユーロ(約6780億円)の規模に拡大、加盟国の軍事協力を深める考え。

 EUは共通予算を武器調達などに支出したことがなく、防衛協力の「歴史的な前進」(欧州メディア)とされる。協力消極派の英国がEU離脱を決めたことに加え、欧州防衛への関与に冷淡なトランプ米大統領の登場で「他国に頼る時代は終わった」(ドイツのメルケル首相)との認識が広がり、計画が進んだ。

 55億ユーロのうち、研究費など15億ユーロをEU予算から、調達費など40億ユーロは加盟国が分担支出する。(共同)