Thursday, June 08, 2017 10:53 AM

トランプ氏が捜査中止要請 ロシア疑惑、前FBI長官声明

 ロシアによる米大統領選干渉疑惑を調べる米上院情報特別委員会は7日、連邦捜査局(FBI)のコミー前長官が8日の公聴会で読み上げる声明を発表した。コミー氏はその中で、トランプ大統領から今年2月、フリン前大統領補佐官の捜査中止を要請され、捜査の独立性の観点から「強い懸念」を感じたと明らかにした。繰り返し「忠誠」を求められていたことも判明した。

 5月9日に突然解任されたコミー氏が、会話内容を公表したのは初めて。コミー氏は、選挙干渉疑惑に絡みロシア側とフリン氏らトランプ陣営が共謀した可能性を調べていたFBIの捜査を指揮していた。トランプ氏が政権運営の妨げになると感じていた捜査の打ち切りを求めたと当事者の一方が確認したことで、解任を含めた一連の動きに司法妨害の疑いが強まるのは必至だ。政権に打撃を与える可能性がある。

 声明によると、解任されるまでにトランプ氏と会話を交わしたのは9回で、その都度内容をメモに書き残していた。(共同)