Tuesday, June 13, 2017 10:49 AM

歴代3社長の無罪確定へ 尼崎JR脱線事故、最高裁

 2005年、乗客106人が死亡した尼崎JR脱線事故で、業務上過失致死傷罪で強制起訴されたJR西日本の歴代3社長について、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は「現場カーブの危険性が高いとは認識できず、自動列車停止装置(ATS)の設置を指示する義務はなかった」と指摘し、検察官役の指定弁護士の上告を棄却した。12日付の決定。いずれも無罪とした一、二審判決が確定する。

 国鉄民営化後、最も多くの犠牲者が出た鉄道事故は、JR組織の誰も刑事責任を負うことなく決着することになった。

 3人は、事故現場を急カーブに付け替えた1996年から事故までの間に社長を務めた井手正敬元相談役(82)、南谷昌二郎元会長(75)、垣内剛元社長(73)。(共同)