Wednesday, June 14, 2017 10:50 AM

「テロ等準備罪」成立へ強行 与党、異例の委員会省略

 参院は14日夜の本会議で、「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、参院法務委員会の採決を省略するため「中間報告」の手続きを進めた。自民党が提案した異例の手続きで、公明党と共に15日早朝にも本会議採決を強行し成立を図る構えだ。民進党など野党は「暴挙だ」と猛反発。安倍内閣に対する不信任決議案の提出を含めて徹底抗戦した。終盤国会攻防はヤマ場を迎えた。

 夜の参院本会議では、民進、共産両党が提出した金田勝年法相への問責決議案が否決された。その後、中間報告を求めることを議題とする動議が可決された。民進党が提出した山本順三参院議院運営委員長(自民党)の解任決議案も否決した。

 民進、共産、自由、社民の野党4党は14日夜に内閣不信任案を提出した。これに先立ち、4党は幹事長会談を開き、あらゆる手段で対抗する方針を確認。安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の記録文書問題への対応が背信的だとして、松野博一文部科学相の不信任案を衆院に出した。(共同)