Wednesday, June 14, 2017 5:44 PM
米金融正常化が最終段階 景気に不安、予断許さず
米連邦準備制度理事会(FRB)は追加利上げを決め、金融引き締めと同じ効果がある保有資産の縮小に年内に着手する方針も決定した。リーマン・ショック後の危機対応策として導入した量的緩和など異例の金融政策を正常な状態に戻す「出口戦略」は最終段階に入る。半面、米景気には不安が残り、FRBの思惑通り事が進むかどうか予断を許さない。
FRBは2014年10月に国債などの資産を買って市場に供給するお金の量を増やす量的緩和を終えた。15年12月には7年間続けた事実上のゼロ金利政策を解除し、利上げに踏み切った。今回の利上げで金利は年1〜1.25%となり、8年半ぶりに1%以上に戻る。
危機対応の総仕上げが量的緩和で膨らんだ保有資産の縮小だ。FRBは市場から買い入れた米国債や住宅ローン担保証券(MBS)が満期を迎えても景気への悪影響を避けるため元本を再投資しているが、再投資する額を減らす方針に転じた。(共同)
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