Thursday, June 15, 2017 10:37 AM

米疑惑捜査「本丸」に 司法妨害、立証難航か

 ロシアによる米大統領選干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官が、司法妨害を図った疑いでトランプ大統領への捜査に着手したことが判明、焦点は本丸とも言うべき大統領の関与に移る。ただ、弾劾に道を開く重罪の立証は決定打に欠くとの見方が強く、難航は必至。捜査の行方とともに、世論の動向も政権の命運を左右しそうだ。

 コミー前連邦捜査局(FBI)長官は8日の議会公聴会で、フリン前大統領補佐官の捜査中止をトランプ氏に「指示」されたとの認識を表明。自身が5月に解任されたのは、「捜査の方向性を変えようとした」大統領の介入行為だったとの見方も示した。

 米メディアによると、モラー氏は捜査チームに米国屈指の司法妨害の専門家をスカウト。コミー氏の証言の裏付けに全力を挙げる姿勢の表れとみられている。捜査中止をコミー氏に働き掛けるよう、トランプ氏に依頼されたと報じられた情報当局者への事情聴取も進める方針だ。(共同)