Thursday, June 15, 2017 10:37 AM

核兵器禁止条約交渉が再開 7月採択へ、被爆者も出席

 核兵器を非合法化し、廃絶を目指す史上初の「核兵器禁止条約」制定に向けた交渉の第2回会合が15日、ニューヨークの国連本部で始まる。オーストリアなど推進派の非核保有国は7月7日の会期最終日までに採択したい考えで、交渉が本格化する。核保有国は参加せず、米国の「核の傘」に依存する日本政府も参加を見送った。

 条約草案は前文で被爆者の「苦しみ」に言及し、核兵器の使用などの影響を受けた人への援助も明記した。推進派の参加国と共に被爆者も交渉に加わり、核兵器の非人道性を世界に訴える予定で、発言に注目が集まっている。

 国連の軍縮部門トップの中満泉軍縮担当上級代表(事務次長)が初日に演説する予定。広島市の松井一実市長や被爆者で日赤長崎原爆病院名誉院長の朝長万左男さん(74)も交渉会合に出席する見通し。(共同)