Thursday, June 15, 2017 10:39 AM

加計、14文書が存在 文科省、再調査で一転確認

 松野博一文部科学相は15日、政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、特区担当の内閣府側発言として「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っていること」などと書かれた記録文書について、19文書のうち14文書が省内にあったとの再調査結果を公表した。記載内容の真偽には踏み込まなかった。前回調査のずさんさや、菅義偉官房長官が「怪文書」と表現するなど再調査を否定し、早期の幕引きを図ろうとした政府の対応が批判されそうだ。

 萩生田光一官房副長官が文科省に対し、獣医学部新設を認める条件を記した文書の原案の修正を指示したとする新たなメールの存在も明らかになった。この修正により、加計学園以外の申請が事実上不可能になったとの指摘がある。

 この日会見した松野氏は「申し訳ない」と陳謝したが、計画手続きに問題はないとの見解は変えず、菅氏も「行政がゆがめられたことは一切ない」と強調。山本幸三地方創生担当相は内閣府も再調査し、16日午前に結果を公表すると述べた。(共同)