Friday, June 16, 2017 10:48 AM

「総理の意向」発言否定 文科と内閣府で矛盾露呈

 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、山本幸三地方創生担当相は16日の記者会見で内閣府の調査結果を発表し、「総理の意向」などの発言をした内閣府職員はいないと否定した。新設条件を「広域的に存在しない地域に限る」としたことに関し、自らの判断で追加したことも明らかにした。参院予算委員会での松野博一文部科学相の答弁など、文科省側の説明との矛盾を露呈した。首相は一連の対応への反省を述べた。

 文科省は15日に公表した再調査結果で、新設条件の修正に関し、萩生田光一官房副長官の指示があったとするメールを確認。一方、山本氏は予算委でメール送信者を「文科省からの出向者で、陰に隠れ本省にご注進した」などと非難。指示はないとした。

 菅義偉官房長官は計画を巡る文書を当初「怪文書」と表現したことについて「現在の認識ではない」と述べた。政府内で矛盾した説明を解消するための追加調査はしないとの見解を会見で示した。(共同)