Monday, June 19, 2017 5:43 PM

英EU、2段階交渉で合意 先に分担金清算や市民権利

 ブリュッセルで行われた英国の欧州連合(EU)離脱を巡る初交渉は19日、在英EU市民、在EU英市民の権利保護や英国の未払い分担金の清算などを優先的に交渉し、進展すれば両者の将来の通商関係などを巡る協議に入ることで合意した。EUの「2段階交渉」案に英国が歩み寄った。今後、毎月1回、約1週間交渉することでも一致。次回交渉は「7月17日に始まる週」に行う予定。

 英国は600億ユーロ(約7兆4600億円)とも言われる清算に反発し、将来の関係も協議の最初から並行して話し合うべきだと主張していたが、交渉の入り口で対立が続けば実質協議入りが遅れる一方となる。交渉期間は3月29日の離脱通知から2年と限られており、交渉せずに既に3カ月近く経過していることや経済に悪影響が出る可能性を考慮し、交渉を先に進めることを優先したとみられる。

 英側交渉チームを率いるデービス離脱担当相は記者会見で、在英EU市民の居住や労働の権利の保護を巡り、メイ英首相が22、23の両日行われるEU首脳会議の場で残る27加盟国首脳に説明する予定だと明らかにした。(共同)