Monday, June 19, 2017 5:44 PM

衝突防止覚書の復活に努力 対ロシアで米軍制服組トップ

 米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は19日、ロシアが停止を発表したシリア上空での偶発的衝突を防ぐ米ロ覚書について、効力復活をロシア側に働きかける努力を進めていると述べた。ホワイトハウスのスパイサー報道官も「通信線を開いておくのは重要だ」と記者団に述べ、米露間で高まる緊張の緩和に努める考えを示した。

 ダンフォード氏はワシントンでのイベントで、米露両軍は一定の通信を続けていると説明した。だが米軍はシリアで過激派組織「イスラム国」(IS)掃討に当たっている軍用機の配置を変更。「安全確保のため」だとしており、衝突を懸念していることを示唆した。

 米軍のFA18戦闘攻撃機が18日、シリアでアサド政権のスホイ22爆撃機を撃墜。米軍がIS掃討で支援する民兵組織「シリア民主軍」が爆撃されたため、集団的自衛権に基づき反撃したと強調したが、アサド政権の後ろ盾のロシアは反発している。(共同)