Tuesday, June 20, 2017 11:33 AM

メキシコ政府記者ら監視か 犯罪対策スパイウエアで

 カナダのトロント大学の研究所は19日、メキシコ政府が犯罪対策用のスパイウエアを用いて、政府の汚職や人権侵害を糾弾する記者や活動家、弁護士らの活動を監視していたとみられるとの調査結果を発表した。メキシコ政府は否定したが、監視されたとする記者ら9人は同日、メキシコ連邦検察に刑事告訴した。

 同研究所や米メディアによると、スパイウエアはイスラエルのサイバー兵器会社NSOグループが開発した「ペガサス」というソフト。スマートフォンを介して通話やメールなどを監視できる。通常は政府が犯罪捜査に使う目的でしか販売されていないという。

 2011年以降、メキシコの少なくとも三つの政府機関が計8千万ドル(約90億円)でペガサスを購入、記者や活動家に使った形跡があるという。(共同)