Tuesday, June 20, 2017 11:37 AM

首相、加計18年開学意向 萩生田氏は発言否定

 松野博一文部科学相は20日の閣議後記者会見で、政府の国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、萩生田光一官房副長官が昨年10月に文科省幹部に発言した内容をまとめたとされる新文書が見つかったと公表した。安倍晋三首相が2018年4月開学という期限を設ける意向を示しているとの内容が含まれていたが、萩生田氏は発言を否定、「学園に関連して、首相からいかなる指示も受けたことはない」とのコメントを出した。

 内容が事実なら、昨年11月に特区諮問会議が獣医学部新設計画の方針を決定する直前に、首相の意向をくむ調整が図られていたことになるが、菅義偉官房長官も会見で「そうした発言はなかったと報告を受けている」と否定。松野氏は「萩生田氏の発言ではないものも含まれているようだ」と正確性を欠くとの認識を示した。

 一方、再調査でも新文書が見つからなかった理由を、松野氏は「民進党などから示された19文書が対象だったため」と釈明したが、国会閉会の首相会見翌日に発覚したことで批判が出そうだ。(共同)