Wednesday, June 21, 2017 1:09 PM

修正案も「被爆者」言及 核兵器禁止条約交渉

 ニューヨークの国連本部で開催中の「核兵器禁止条約」制定交渉の第2回会合で、ホワイト議長(コスタリカ)は21日までに条約草案前文の修正案を各国に配布した。修正案は「核兵器使用の犠牲になった人々(HIBAKUSHA)が受けた容認できない被害、苦しみに留意する」と指摘し、広島、長崎の被爆者についての言及が残った。

 交渉では被爆者への言及が適切だとする意見が出ており、最終案にも被爆者の文言が残る公算が大きい。米国の「核の傘」に頼る日本政府が交渉への参加を拒否する一方で、核廃絶を目指す被爆者は積極的に出席し、存在感を示している。

 修正案には被爆者が受けた「容認できない被害」や、太平洋諸島などで核実験の被害を受けた人々を念頭に「核兵器の活動が先住民に与えた過度な影響を認識する」との表現が新たに加わった。「核兵器の威嚇もしくは使用は国際法や国際人道法に反する」との文言も盛り込まれた。(共同)