Thursday, June 22, 2017 10:55 AM

半年ぶり景気判断引き上げ 消費と投資「持ち直し」

 政府は22日発表した6月の月例経済報告で、景気判断を半年ぶりに引き上げ「緩やかな回復基調が続いている」とした。これまでも好調だった輸出や企業収益に加え、回復が遅れがちだった個人消費や設備投資も持ち直してきたことを確認できたと指摘。前月まで併記していた「一部に改善の遅れもみられる」との文言を削除した。

 一足先の4月に景気は「緩やかな拡大に転じつつある」と上方修正した日銀と歩調をそろえた。ただ、総務省の家計調査では消費支出が直近の4月まで14カ月連続で前年同月比マイナスが続き、5月も全国のスーパー売上高が前年割れ、百貨店は微減となるなど弱い動きも依然目立つ。政府の判断には楽観的すぎるとの見方も出そうだ。

 月例経済報告は石原伸晃経済再生担当相が関係閣僚会議に提出した。先行きについては「緩やかに回復していく」とし、海外経済や金融資本市場の変動をリスク要因とみる認識を含め、前月までの判断を維持した。(共同)