Thursday, June 22, 2017 10:58 AM

原子力グループの総会開幕 インド加入問題が焦点

 核関連物質・技術の輸出を管理する「原子力供給国グループ(NSG)」の総会が22日、スイスの首都ベルンで始まった。核拡散防止条約(NPT)未加盟で事実上の核保有国インドの加入問題が焦点。

 NSGには、インド同様にNPT未加盟で事実上の核保有国、パキスタンも加入を申請。トランプ政権の核政策は定まっていないが、オバマ前政権は中国をにらんでインドとの戦略的な関係を強化するため、インドを支援してきた。パキスタンと近い中国は、インドの優先的な加入に反対しており、議論は難航しそうだ。

 NSGは国際原子力機関(IAEA)の包括的な査察を受けていないインドに対する原子力物資・技術の移転を禁じてきたが、2008年のルール改正で既に解禁。インドの加入が実現すれば、名実共に「原子力先進国」として国際的に認められることになる。

 インドへの原発輸出を可能にする日印原子力協定を国会承認した日本はインド加入を支援する。(共同)