Friday, June 23, 2017 10:51 AM

東芝、東証2部に降格 8月、債務超過確実

 経営再建中の東芝は23日、東京証券取引所と名古屋証券取引所の1部に上場する同社株がいずれも8月1日付で2部に降格になると発表した。2017年3月期末の債務超過が確実になったため、東証と名証が規則に基づき決めた。東芝は今月末に法定期限となる17年3月期の有価証券報告書の提出を8月10日まで延期することを関東財務局に申請し承認を受けた。

 東芝は1949年5月、東証と名証に同時上場した。両証取が2部を開設した61年10月から1部に指定されていた。来年3月末に債務超過を解消できていなければ上場廃止になる。経営は綱渡りが続くが、半導体子会社を売却して乗り切る方針だ。東京都内で記者会見した綱川智社長は2部降格などを謝罪し「一歩一歩前に進むのが責務だ。上場企業として一定の地位を保ちたい」と強調した。

 半導体子会社の売却では、産業革新機構などがつくる「日米韓連合」と優先交渉中で、綱川氏は今月28日の株主総会までに正式契約できるとの認識を示した。三重県四日市市の工場を共同運営するウエスタン・デジタル(WD)が売却に反対し係争中だが、WDの問題が合意の妨げにならない理由や根拠は明確にしなかった。(共同)