Tuesday, June 27, 2017 10:24 AM

ハイブリッド蓄電で高効率、低コスト可能に

 調査会社ナヴィガント・リサーチはこのほど、電気・ガス会社や商工業分野で使われる大型のハイブリッド蓄電市場に関する報告書で、複数の技術を併用するハイブリッド蓄電は費用対効果が高い選択肢になる可能性があると指摘した。

 エナジー・マネジャー・トゥデイによると、「ハイブリッド先進電池市場(Hybrid Advanced Battery Markets)」と題された同報告書は、2026年までのハイブリッド蓄電市場の行方を、規模や技術、地域といった要因ごとに分析し予想した結果、総出力は17年の78.6メガワット(MW)から26年には2ギガワット(GW)まで伸びると予想している。

 ハイブリッド蓄電システムは、複数の蓄電技術が補完し合うことで単一の技術では達成できない出力や持続時間、耐用年数をもたらす利点がある。また、ハイブリッドでない蓄電システムに比べ、効率とコスト効果が高い傾向がある。そのため、据え置き型蓄電装置の業界ではハイブリッド方式の開発を積極的に進めている。

 電力大手のデューク・エナジーは16年春、ノースカロライナ州の変電所でハイブリッド蓄電システムの試験運用を開始した。また、ハワイ州のカウアイ島公益協同組合は17年1月、28MWの太陽光発電所と20MWの蓄電システムからの電力購入でAESディストリビューテッド・エナジー(AES Distributed Energy)と契約した。同システムはハワイ州で最大の太陽光発電とバッテリーを組み合わせたハイブリッド蓄電システムになる。