Tuesday, June 27, 2017 10:28 AM
インド、対中けん制で安保協力 「米国第一」主義を懸念
インドのモディ政権は約3年前の発足以来、対中国けん制を念頭に米国との協力を拡大してきた。1月に誕生したトランプ政権の「米国第一」主義により米国の指導力が低下し、中国の存在感が強まりかねないと懸念しており、26日の米印首脳会談では安全保障協力などを確認、両国の友好関係をアピールした。
モディ首相とトランプ大統領は同日、ワシントンで初めて直接会談し、インド洋や太平洋地域での通商の自由の重要性を確認。地球温暖化対策では隔たりがありながらも、原油輸送路のインド洋で影響力を強める中国への警戒から、安全保障協力などを足掛かりに両国関係を発展させたい考えだ。
インドは世界第3位の原油輸入国。中国が現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」の名の下で、スリランカの港湾などインド洋で開発を進めているのを懸念し、オバマ前米政権とは軍基地の共同利用で合意するなど中国をけん制してきた。ただ敵国パキスタンや近隣の中央アジアで中国の影響力は強まる一方で、インドは今月、中国とロシアが主導する上海協力機構(SCO)に正式加盟し、中国との距離を測っている。(共同)
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