Thursday, June 29, 2017 11:24 AM

北朝鮮労働者受け入れ中止 マレーシアが独自制裁

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏が殺害された現場となったマレーシアが、北朝鮮への独自の経済制裁として、北朝鮮人労働者に労働許可証を発給しない方針を決定したことが、28日までに分かった。マレーシア政府当局者が明らかにした。同国は北朝鮮の友好国の一つだったが、2月の殺害事件を機に関係が悪化、核・ミサイル開発阻止へ包囲網強化を狙う米国に歩調を合わせた。

 北朝鮮は外貨稼ぎのために中国やロシア、東南アジアなどに多数の労働者を派遣、核開発の重要な資金源になっているとされる。同様の動きが各国に広がれば、北朝鮮にとっては大きな打撃だ。

 ティラーソン国務長官は27日、世界各国の人身売買に関する2017年版の報告書発表に合わせた式典で、北朝鮮人労働者の賃金は同国政府に徴収されており、強制労働だと非難。中国などの受け入れ国に対して本国に送還するよう求めた。(共同)