Thursday, June 29, 2017 11:27 AM

航空各社、検査拡充を検討 米直行便で搭乗遅れ懸念

 日本の航空各社は29日、トランプ政権が米直行便で搭乗前検査を強化する方針を示したのを受け、検査態勢の拡充などの検討に着手した。検査強化が搭乗の遅れを招き、旅行者に影響を及ぼす懸念がある。検査強化の対象には規模の小さな地方空港もあり、新たな人員や機器の確保に加えて、費用負担が課題となりそうだ。

 米直行便を運航する日本航空と全日本空輸の2社は、米側から検査強化の通達があったと明らかにした。両社は「内容を確認している段階で、対応を検討していく」とし、人員や機器の拡充が必要かどうかを精査する。

 米直行便を抱える空港会社も対応の検討に入った。新たな検査は米直行便に乗り込む直前のゲートや、米直行便以外の乗客も通る保安検査場で行うことが想定される。ただ、米直行便が多い成田国際空港会社は「保安検査場で特定の乗客だけを分けてチェックするのは難しい」とみており、ゲートでの態勢整備が求められそうだ。(共同)