Thursday, July 06, 2017 11:16 AM

世界経済、不透明感拭えず 米政権や北朝鮮問題が影

 世界経済は改善傾向にあるが、将来の不透明感を拭うことができない。トランプ政権の政策運営や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不確実性に加え、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮問題など国際情勢の緊迫化が影を落としているためだ。

 国際通貨基金(IMF)の経済見通しによると、世界全体の実質国内総生産(GDP)成長率は先進国の堅調な景気と新興国経済の持ち直しに支えられ、2017年が3.5%で、18年は3.6%に上向く見込みだ。

 回復の勢いに水を差しかねない懸案が、保護主義的な手法も辞さないトランプ米政権の政策運営だ。米政権は国内産業保護を目的に鉄鋼などの輸入制限を検討しており、実行すれば日本を含む幅広い対米輸出国が対象になる可能性がある。世界経済への悪影響は免れないだけに、IMFは自重を求めている。(共同)