Friday, July 07, 2017 11:20 AM

日韓首脳、相互訪問再開へ 慰安婦合意の対応平行線

 安倍晋三首相は7日午前(日本時間午後)、韓国の文在寅大統領とドイツ北部ハンブルクで初めて会談し、日韓関係を「未来志向」で進めていく方針で一致した。両首脳が年に1回程度相互に訪問する「シャトル外交」の再開で合意。慰安婦問題を巡る日韓合意については、首相は関係構築への不可欠な基盤だとの考えを伝えたが、文氏は「国民の大多数は受け入れられない」と述べ、平行線となった。

 北朝鮮の核・ミサイル開発問題では、日韓と日米韓で連携して圧力を強化する方針を確認。首相は「今は最大限の圧力をかけることが必要だ」と訴えた。文氏は南北対話への意欲を表明した。

 文氏が5月に就任して以来、個別に会談するのは初めて。両首脳は、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射するなど厳しさを増す東アジアの安全保障環境を考慮。慰安婦合意でのあからさまな対立を避け、関係構築を優先した。シャトル外交は、2011年12月に来日した当時の李明博大統領と野田佳彦首相が慰安婦問題で応酬してから途絶えている。(共同)