Monday, July 10, 2017 11:24 AM

上院代替案に悲観論拡大 オバマケア巡り米共和党

 トランプ政権が重要課題とする医療保険制度改革(オバマケア)見直しのための代替法案について、与党共和党の複数の有力議員が9日、廃案になる可能性に言及し悲観論が拡大した。代替法案は5月に下院を通過したが、共和党内での意見の不一致から上院での可決見通しが立たない。FOXニュースはトランプ大統領の看板公約が「崩壊の危機にある」と報じた。

 国民皆保険制度がない米国で保険加入を義務付け、低所得者に補助金を出すことなどで加入率を高めたオバマケアは、オバマ前民主党政権の政治的遺産。FOXは、代替法案の上院採決は7月16日以降の見込みと報じた。

 保険加入義務を撤廃し、低所得者向けの保険を縮小するのが代替法案の柱。連邦政府の支出は減るが、個人の保険料負担が増えるため改悪だと考える国民は多い。地元有権者から見直しに反発する声を受けて苦慮する共和党議員は少なくない。(共同)