Wednesday, July 12, 2017 1:32 PM

多国間外交で米けん制 パリ協定の履行促す

 国連が活動の軸に据える「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する閣僚級会合の宣言草案が、温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の完全履行を促す内容であることが11日判明した。協定離脱を表明したトランプ政権に対し、大半の国連加盟国は多国間外交を通じて協定履行の重要性を強調し、けん制を強めている。米国が国際社会の声を無視し続ければ孤立を深めるのは確実だ。

 先月、ニューヨークの国連本部で開かれた海の持続的利用や資源保全に関するハイレベル会合「海洋会議」で採択された宣言には、当初案にはなかったパリ協定の「特別な重要性」を訴える文言が協定推進派の熱心な働き掛けで盛り込まれた。

 ドイツで今月開かれた20カ国・地域(G20)首脳会合の首脳宣言も、米国の協定離脱に留意し、米国以外の19カ国・地域の意見として協定は後戻りできないとする表現が加わった。(共同)