Wednesday, July 12, 2017 6:26 PM

FRB、早期利上げ慎重 物価注視、時期示唆せず

 米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は12日、下院金融委員会の公聴会で、金融政策の鍵を握る物価上昇率の低下に懸念を表明し「今後数カ月は物価動向を注視する」と述べた。早期の追加利上げに慎重な姿勢を示し、実施時期は示唆しなかった。金融市場では利上げは12月以降にずれ込むとの見方が出ている。

 景気を下支えするための量的金融緩和策で膨らんだFRBの保有資産の縮小は「年内の比較的早い時期に開始する」と改めて表明した。次回の利上げより先に資産縮小に着手する可能性がある。

 イエレン氏は、目安となる個人消費支出(PCE)物価指数が5月に前年同月比で1.4%の上昇にとどまり、FRBが目標とする2%を引き続き下回ったことに言及。一時的要因があるとする一方、2%目標の達成が見通せるようになるかどうか「注意深く監視する」と表明した。(共同)