Friday, July 14, 2017 12:18 PM

イスラム国戦闘員を虐殺か モスルでイラク軍

 イラク北部モスルを制圧した同国軍の兵士らが、過激派組織「イスラム国」(IS)戦闘員を虐殺する場面とみられる映像がインターネット上に公開され、イラク政府は軍紀違反の疑いがあるとして14日までに調査を開始した。モスル奪還作戦では軍側にも多数の死傷者が出ており、報復として虐殺行為が横行していた恐れがある。

 映像には、拘束したIS戦闘員とみられる男を崖から投げ落とし、身動きができない状況のまま激しく銃撃している場面が写っている。投げ落とされた戦闘員は武装しておらず、崖下にはもう1人の遺体も横たわっていた。このほか拘束したIS戦闘員への暴行場面とみられる映像などもある。いずれも11日と12日に公開された。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)によると、映像はモスル市内で撮影されたことが確認された。HRWは英BBC放送に対し、モスルでの戦闘の終盤にイラク軍などが「できるだけ早く戦闘を終わらせようとして交戦規定を順守していなかった」と指摘、このほかにもISとみられる戦闘員らへの多数の拷問や処刑の報告があると説明した。(共同)