Friday, July 14, 2017 12:21 PM

人材投資へ特別要求枠 学び直しや研究開発推進

 政府は14日、経済財政諮問会議を開き、2018年度予算の議論に着手した。安倍晋三首相は経済成長の鍵を握る人材投資に対し、重点的に予算配分する特別要求枠を活用する方針を表明。特別枠は4兆円程度とし、社会人の学び直しや研究開発を推進するための人材投資などに予算の上乗せ要求を認める方向だ。政府は予算編成の前提となる経済見通しも示し、17年度で1.5%程度、18年度は1.4%程度の実質国内総生産(GDP)成長率を予測した。

 安倍政権は新たな看板政策に「人づくり革命」を掲げ、18年度予算の目玉とする方針だ。ただ税収が伸び悩んで財源は限られており、人材投資を手厚くする分、他の予算にしわ寄せが及んだり、借金頼みが強まったりする恐れも出てきそうだ。

 特別枠は予算にめりはりを付けるのが目的。公共事業など裁量的経費を削った額に応じて、通常の経費とは別に上乗せ要求できる。政府は今月下旬に概算要求基準を決定し、年末に向け予算編成作業を本格化させる。(共同)