Wednesday, July 19, 2017 10:25 AM

想定外トラブルに備えを もんじゅ廃炉で米仏専門家

 高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉を円滑に進めるため、文部科学省は19日、高速炉の廃炉作業の経験を持つ米国とフランスから専門家を同市に招き、意見を聞いた。米専門家は「作業員や市民の安全確保が重要だ。予期していないことを予期しないといけない」と述べ、想定外のトラブルに対応する備えを求めた。

 米エネルギー省のアンドリュー・シラジー氏は1994年に運転停止した実験炉「EBR-2」の廃炉の進捗について「故障が起きると計画が遅れる」と話し、補充部品の在庫に気を使う重要性を指摘した。

 フランス原子力・代替エネルギー庁のローランス・ピケティ氏は99年に廃止措置を開始した実証炉「スーパーフェニックス」の冷却材のナトリウムを、コンクリートブロックに加工して保管したり、2009年に運転停止した原型炉「フェニックス」のナトリウムを環境に配慮した形に変えて川に流したりする計画があると説明した。(共同)