Wednesday, July 19, 2017 10:25 AM

芥川賞に沼田真佑さん 直木賞は佐藤正午さん

 第157回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が19日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は沼田真佑さん(38)の「影裏」(文学界5月号)に、直木賞は佐藤正午さん(61)の「月の満ち欠け」(岩波書店)にそれぞれ決まった。

 記者会見した沼田さんは緊張した表情で「本当に光栄です。まだ1作しか書いていないので、頑張ります」。自宅のある長崎県佐世保市から電話で会見に応じた佐藤さんは「僕なりの作家人生を歩いていたら、今回直木賞とばったり出合った」と、ひょうひょうと語った。

 沼田さんは北海道小樽市生まれ、盛岡市在住。文学界新人賞も受賞した「影裏」は、岩手県を舞台にした震災小説。「わたし」の釣り仲間が東日本大震災を境に行方不明になる。(共同)