Wednesday, July 19, 2017 10:26 AM

東芝、WDへ情報再び遮断 米裁判所が申し立て認める

 経営再建中の東芝は19日、半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却で対立するウエスタン・デジタル(WD)に対して、再び情報の全面的な遮断を行ったと発表した。カリフォルニア州の上級裁判所が11日に命じた仮処分に基づき情報遮断を解除していたが、米控訴裁判所が東芝の申し立てを認め、仮処分の執行を一時停止した。

 東芝は、産業革新機構や韓国SKハイニックスなどでつくる「日米韓連合」と売却を優先交渉中だが、WDとの係争が一因となって契約が遅れている。情報遮断にはWDに圧力をかける狙いがあるとみられる。東芝や経済産業省はWDと協議を続け、事態打開を目指す。

 東芝とWDは三重県四日市市で半導体工場を共同運営している。東芝は6月28日にWDが機密情報を不正に取得しているとして、製品開発の情報に接触できないよう通信を遮断。WDが7月6日に訴えを起こし、11日に上級裁判所が仮処分を出していた。(共同)