Thursday, July 20, 2017 11:43 AM

8年で22億ドル取引 北朝鮮、中国銀行を経由

 米財務省元高官で経済制裁の立案に長年携わった専門家のアンソニー・ルジエロ氏は19日、下院金融委員会の公聴会で、北朝鮮が2009〜17年に中国の銀行を経由して、軍事転用が可能な民生品など少なくとも22億ドル(約2460億円)分の取引を行ったとの分析結果を明らかにした。核・ミサイル開発資金の一部に充てられた可能性がある。

 ルジエロ氏は北朝鮮と中国企業の取引が横行する理由について「中国政府当局から罰則を受けることがないと知っているからだ」と指摘。「米国は北朝鮮の制裁逃れを手助けする中国の銀行に対し制裁を強化しなければならない」と訴えた。

 トランプ大統領は北朝鮮に核・ミサイル開発の放棄を迫るために中国との連携を重視しているが、成果は乏しい。公聴会では議員から中国への圧力強化を求める声が相次いだ。(共同)