Thursday, July 20, 2017 11:44 AM

昭和天皇「不向きな性格」 死去直後、英大使が報告書

 若き日の昭和天皇は「性格的に天皇を務めるのに向いていなかった」。1989年1月7日の昭和天皇死去の約2週間後、英国のジョン・ホワイトヘッド駐日大使(当時、故人)がこうした内容の報告書を作成していたことが、20日に英公文書館が機密解除した公文書で分かった。

 報告書は1月23日付でサッチャー政権のハウ外相(同)宛て。天皇の来歴や太平洋戦争などへの関与、戦後に果たした役割を11ページにわたって記していた。

 ホワイトヘッド氏が「性格的に不向き」と述べたのは「(天皇の)青年期」の項目の冒頭。「明治維新の指導者の後継者たちはカリスマ性のある戦闘的な天皇を望んだ」ものの、即位前の昭和天皇は「内省的で、練兵場より科学実験室にいるほうが向いている」性格だったと描写。将来の軍最高司令官として軍事教育を受けたが「ほとんど熱意を示さなかったようだ」と述べた。(共同)