Thursday, July 20, 2017 11:44 AM

「稲田氏了承」盛り込まず 特別防衛監察結果の原案

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題で、陸上自衛隊は防衛監察本部に提出した内部報告書に、稲田朋美防衛相が日報の電子データの非公表方針を了承したことなどを記載したが、特別防衛監察結果の原案にこうした内容は一切盛り込まれていないことが20日、政府関係者への取材で分かった。

 特別防衛監察の制度上、稲田氏は調査対象外だが、稲田氏が参加し非公表方針が決まった2月15日の会議や、同氏と陸自側とのやりとりの記述はなく、全容解明にはほど遠い内容だ。菅義偉官房長官は「稲田氏をはじめ政務三役は、防衛監察本部から求めがあれば協力することになるだろう」と述べ、稲田氏が了承した点も調査されるとの認識を示した。稲田氏の関与が監察結果にどう反映されるかが、今後の焦点になる。

 防衛省は監察結果と関係者の処分を今月28日にも公表したい考えだが、調査の状況次第で、ずれ込む可能性もある。(共同)