Thursday, July 20, 2017 11:45 AM

米中経済対話、事実上決裂 貿易是正策明記せず

 米中両政府はワシントンで19日、閣僚級による第1回包括経済対話を開いた。米国の大幅赤字となっている貿易不均衡の是正策を協議したが具体的な成果を得られず、共同声明の発表も見送り、事実上決裂した。終了後に米政府は単独で声明を発表したが、不均衡是正に向けた「100日計画」の新たな具体策を明記しなかった。

 鉄鋼や自動車などを巡る根深い対立が壁となり、経済協力を深めるはずの対話が不調に終わった。米中関係が悪化する恐れが出てきた。米国が鉄鋼の輸入制限などの強硬策に出るかどうかが焦点となる。

 米国は北朝鮮の核・ミサイル開発問題への中国の対応が不十分だと不満を募らせており、中国も保護貿易的な姿勢を見せる米国に反発。米中の対立は世界の不安定要因となりかねない。(共同)