Friday, July 21, 2017 10:44 AM

ロシア疑惑捜査封じへ戦略検討 大統領、側近らの恩赦視野

 米大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」を巡る捜査が本格化する中、トランプ大統領は捜査を統括するモラー特別検察官を追い落とす戦略を練っているもようだ。米メディアは20日、トランプ氏側がモラー氏らの履歴調査を通じて“弱点”探しに躍起になっているほか、捜査対象となる家族や側近の恩赦が可能かどうかを検討していると報じた。

 トランプ氏の弁護団は、モラー氏や捜査チームの経歴を徹底調査。チームのうち数人が野党民主党に献金していたことや、クリントン元国務長官が一族で運営する財団の代理人だったことなどを問題視。中立性に問題があるとして捜査から外すことができるかを精査している。モラー氏とトランプ氏が解任したコミー前連邦捜査局(FBI)長官が親しかったことも攻撃材料に利用する方針だ。

 また、ワシントン・ポスト紙によると、トランプ氏は陣営や政権関係者を実質上、捜査対象から除外するため大統領権限に基づき恩赦する選択肢も考慮しているという。 トランプ氏の弁護士は「モラー氏が適正な捜査範囲を逸脱すれば行動を起こす」と警告しており、捜査への影響を懸念する声も出ている。(共同)